
IT系の技術者を育成する同校から見た現在のIT業界の状況と、その指導現場についてお聞きしました。
▼業務内容についてお聞かせください。
この学校は平成14年に立ち上がって、今年で開校5年目です。学生数は全体で200名ほどで、比較的新しい学校ですね。
学科についてですが、メインとなる学科はITエンジニア科で、コンピュータのエンジニアを育成する「システムコース」と「ネットワークセキュリティーコース」からなります。
また、Webサイトデザイン科は、「サイトプランナーコース」と女性限定の「サイトデザイナーコース」になります。 前者は、実際にお客様と打ち合わせが出来る提案型のエンジニアを育成するというコースで、後者は、ホームページのデザインを行う過程などを主に学ぶコースです。
そして、畑違いではあるのですが、沖縄がとても公務員志向が高いということから「公務員IT科」を開設しています。公務員の試験対策と並行して、コンピュータ関連に強い人材を育成するという狙いがあります。
以上の3学科は、2年間、昼の時間帯に勉強をする科になります。
夜間過程では、1年間で学ぶ「プログラミング科」があります。ここでは、社会人や大学・短大を卒業した方が、資格を中心に取りに来ている方が多いですね。
以上の4学科6コースで、それぞれの生徒が勉強しています。
▼女性限定の「サイトデザイナーコース」についてお聞かせ下さい。
当初、「ビジネス科」というものがあったのですが、その言葉自体が時代遅れな感が否めませんでした。イメージがつきにくいという事もありましたね。
そこで、特色のある学科を作ろうということで出来たのが、「Webサイトデザイン科」の「サイトデザイナーコース」と「サイトプランナーコース」です。
学校としても、女性の皆さんにももっとITの魅力を感じて欲しいという考えがありました。
私自身も10数年コンピューター会社に勤めてきて、この学校に入ったのですが、各企業の社長や人事担当の方とお会いして話を聞いていても、やはり女性の方を求めている現場の声がとても多いんですね。
特にデザイン的な部分などは女性の感性を求めているようです。
そういうことなら、中途半端なことはせずに女性の方をターゲットにして、育成・輩出していこうということになりました。実際のニーズを学校の中に反映させていくということは、とても大事ですからね。
▼生徒の卒業後の就職はどういった状況ですか?
開校以来、3期生まで輩出していますが、就職率は93~95%ですね。ここで重要なのはパーセンテージだけではなくて中身なんです。
就職率を見ても分かるように、IT系に進みたいという生徒に関してはほぼ希望通りの職種についています。これは他校に比べても満足できる数字なのではないでしょうか。
企業の方々からもご評価いただいていて、例えばIT系の会社が20社ほどが入居している施設があるのですが、そこの会社の方々は、「採用活動はまずITカレッジから」という事で、直接その会社の担当者が足を運んで、学校での会社説明会などを開催しているんですよ。
企業の方から人材を求めてくる事からもわかるように、IT業界にはまだまだ人が足りないんですね。
こういった形で今後ますます、沖縄を含めた地方に求人が流れる動きが出てくると思いますので、ホットな分野ではないでしょうか。
▼取得資格について教えてください。
コンピュータ系の資格は「国家資格」と「国際資格」に大きく分かれます。
「国家資格」の良さはベースをしっかり勉強しなければいけないので、基礎知識が出来上がります。ただ、実務レベルに達するには更にもう一歩が必要なんです。
また、いざ海外でとなると、それを言葉だけで説明するのも大変ですし、内容がきちんと伝わるかも分からない。
一方、「国際資格」はどこに行っても通用します。日本語で試験を受けたとしても、外国の方が見てすぐに技術のレベルが分かるので、実際にその人が仕事に入ったときのイメージが出来ます。それが「国際資格」の良さですね。
私自身も前職で採用まで担当してきたという経験上、現場に即した実践資格が重要な事を知っていますし、もちろん現場でもそれが求められているので、ITカレッジでは主に「国際資格」に照準をおいています。
▼良かったこと・苦労したことを教えてください。
大学在学中からコンピューター関連に興味があって、その方面に進む予定だったのですが、ある出会いがあって全く別の業種で2年弱仕事をしていました。
私が若かったという事もありましたが、数字などのいわゆる管理業務が厳しく休みも全く取れなかったので、そこでは非常につらい思いをしましたね。ただ、今考えるとその経験が活きていると感じます。
良かった所は、やはり人との出会いですね。多くの方に支えられてここまで来ていますし、もちろん今でもそうです。
仕事をしてこなければこういう出会いには巡り会えなかったでしょうし、この出会いで得られたことが今の自分の力に繋がっています。
▼好きな言葉やよく読む本はありますか?
特に座右の銘などは無いのですが、「大胆細心に」というのを心がけています。
チャンスが来ると大胆にいかなければならないですが、それを単純にいくのではなくて、緻密に自分のバックボーンを活かしてチャレンジしていく訳です。
よく読む本は、戦国時代の武将の成り立ちや考え方が非常に好きなものですから、相当読みましたね。
古風というか、昔の人の考え方が入っているものですから、彼等の考え方を読むのは非常に楽しいですし、自分が作っているものにも役に立っているのではないでしょうか。
▼今後の決意・抱負・目標
この学校が情報系についてイニシアチブをとって、「ITを学ぶならITカレッジ沖縄」という風になるようにしたいですね。
決意という事で言えば、この世界は非常にスピードがありますから、常に生徒と企業の皆様の声を聞いて、学校に反映させていくことを心がけていかなければと思っています。
▼最後に一言お願いします。
ITというと「理数系でないといけない」「数学が強くなければ」といった難しいイメージがついているのですが、私自身が高校、大学と文系であったように、全くそんなことはなく、コンピュータに興味を持ったらまず来て欲しい、聞いて欲しいです。
コンピュータの良さは、やはり色んな業種を見ることができるという点ですね。病院のシステムを作る時は病院へ、飛行場のシステムを作るには空港に出向いたりといった感じです。自分もそうだったのですが、これが一番のやりがいだと思いますね。
ここにくる生徒の皆さんはほとんどがゼロからのスタートですので、難しく考えずにITカレッジで2年間コンピュータを学んで欲しいと思います。信じてきてもらえればしっかり教えていきますし、いい所にたくさん行けて、楽しい仕事が出来るんじゃないかということを伝えたいですね。
まずは興味を持つことがとても大事だと思うんです。そのイメージから具体的に働く意義などを見出していけばいいと思いますね。
ITカレッジ沖縄に設立当時から関わっている屋宜 事務局長。
時折笑顔を見せながら、落ち着いた様子で学校や業界の事についてお話下さいました。
記事の中ではご紹介できませんでしたが、「やるからには楽しめるものを」という事で、 在籍中の生徒はもちろん、これから入学する人が楽しみながらITに興味を持てるように、各種イベントなども精力的に行っているとのことでした。
今後も生徒の夢をサポートをすると同時に、沖縄を支えるIT技術者を輩出していく事で、沖縄に貢献していっていただければと思います。



専門学校ITカレッジ沖縄














