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ファッションルーム MADONNA(マドンナ)

ファッションルーム MADONNA(マドンナ)
今回はファッションルーム MADONNAの山内光子代表取締役にお話を伺いました。
沖縄の優れた文化・技術を使った洋服づくりへの想いを伺ってきました。

▼お仕事の内容についてお聞かせ下さい

山内光子代表取締役

ファッションルーム『 MADONNA』は、設立してから今年で40周年を迎えます。

私達は沖縄の先人達が残してくれた『染織』に魅せられて、その技術を用いたファッションデザインや服地開発を行っています。
具体的には、オートクチュール・琉球ウェディングドレス・かりゆしウェア・舞台衣装・企業ユニフォームなどのデザイン・制作・販売が主な仕事内容です。

他にも、ヤングカジュアルブランド『YOKANG(ヨーカン)』を立ち上げ全国へ展開中。さらに海外のファッションショーで沖縄の染織をアピール。そのオリジナリティと鮮やかな色彩は、各国から高い評価をいただきました。

▼MADONNAさんの成り立ちを教えて下さい

MADONNA 店内1

先ほども申し上げたように、MADONNAは設立から40年が経ちました。元々は、私自身が『子育てをしながらできる仕事』ということが頭の中にありまして、それで創りました。1969年の9月に息子が生まれ、翌月の10月にMADONNAを立ち上げました。ですから息子と共に40周年を迎えることになります。

2003年に有限会社となり、翌年には沖縄金融公庫よりベンチャー企業向け『新事業創出促進出資事業』の出資を受け、現在の株式会社へと組織変更しました。株式に変更した理由は、有限会社を立ち上げて間もなく、沖縄金融公庫より「株式会社にしませんか?」というお話をいただきました。

一度はお断りしましたが、先方様からは「今回はファッションの分野で支援をしていきたいのです。」と強いお誘いをいただき、それならばということで審査を受けることにしたからです。

MADONNAは私が好きで立ち上げましたから、私一代で終わろうと思っていました。しかし嬉しいことに、息子も娘も私と同じ道を進むことになりましたから、その子供達へ繋げていくための方向性を形にするという意味で法人化しました。

▼ヤングカジュアルブランド『YOKANG』について教えて下さい

壁一面の表彰状

これは娘夫婦が2003年に立ち上げたブランドです。ブランド名の由来は、娘の夫が『洋』、そして娘が『カンナ』と言いますから、二人の名前を合わせて付けました。

YOKANGは東京を中心として、現在は全国120店舗に販売展開しています。そして幸運なことに、テレビ局などで仕事をしている方々(スタイリスト等)が彼女達の商品を使って下さっているので、だからテレビにもよく出ています。

コンセプトは、琉球紅型(りゅうきゅうびんがた)を用い、その風合いを大切にしたデザインの服作り。一つ一つを丁寧な手作業によって仕上げ、そこに沖縄の伝統とモダンな雰囲気の融合を表現しています。

▼山内代表のこれまでの活動についてお聞かせ下さい

私はこの仕事を40年に渡りやってきて、一つ一つに忘れられないドラマがありましたから、すべてを語ることは容易ではありません。そこで主だったところでお話をしていくと、転機になったのは1992年にサンフランシスコで行った『第25回北カリフォルニア桜まつり 染織ファッションショー』です。

 

MADONNA 店内2

ファッションショーの準備というのは普通1年くらいかかるものなのですが、それを2~3ヶ月くらいでやらなければいけない状況になったり、完成した洋服をアメリカへ持ち込んだ時、ビザ取得の関係で税関に引っかかったりと、いろいろ大変な想いをした覚えがあります。このイベントには何万人という数のお客さんが足を運んで下さり、その中にはデザイナーの方々もたくさん観にいらっしゃるわけです。ある方が私のプロフィールを見ながら、「貴女はなぜフランスに行っていないのですか?」と尋ねられました。「私には、フランスへ行く力はありません。」と返すと、「貴女の作品はフランスのエスプリ(心・魂)そのものですよ! ここにあるものは、全部『フランス』です。」とその方はおっしゃいました。

私はその言葉にとても感動してしまいました。
沖縄県からも『染織』に関する理解と高い評価をいただきまして、当時の知事からはフランス留学のチャンスをいただきました。私は知事とのやりとりの中で、「いつかはパリコレができるような自信をつけるために、フランスでしっかり勉強してきます。」と誓いました。

そして1994年に、沖縄県人材育成財団の国外派遣研究員としてフランスへの留学を果たしました。ここでは世界の視点を持って沖縄の染織を研究することができ、今まで以上に様々なことが見えてきました。さらにパリコレを行うためのネットワークを築き上げて帰国。

事前のしっかりした計画と研究が実を結び、97年には念願だったパリコレを大成功させることができました。私の洋服づくりにかけた人生において、この一連の流れが大きな意味を持ったということは、改めて言うまでもありません。

▼これからの抱負を教えて下さい

MADONNA 店頭

『コーラルバイオテック(那覇市 小田光男社長)』さんに出会って、私のやりたいことは「これだ!」と実感しました。沖縄のサンゴを原料にして、新しい繊維『サンゴファイバー』を創り市場に出していくことです。

サンゴファイバーは、洋服を作る時の素材としてとても画期的な特徴を持っています。それは、サンゴを原料に作る繊維なので、多くのミネラルを含有し保湿・保水効果に優れている点。さらに有害な紫外線をかなりの割合でカットできるので、お肌に優しいという点が挙げられます。

ファッションデザインに関する部分は子供達に任せ、今後はこの事業を発展させ、産業として沖縄から世界へ発信していくことが私の仕事になっていくでしょう。

 

【取材後記】

沖縄の先人達が築き上げてきた文化、そして沖縄の風土が生んだ優れた素材を利用し、世界を動かそうとしているその姿をインタビューから感じ取ることが出来た私は、山内代表からとてつもないパワーをいただいたような気持ちになりました。

そのパワーは、現在すでにご活躍されている代表の息子さんや娘さんに受け継がれているのだと思うと、これからの沖縄流ファッションデザインの世界がとても楽しみになりました。

40年もの長い間、世界を相手に第一線で精力的に活動されている山内代表の挑戦は、これからもまだまだ続きます。『新繊維』の開発と世界市場への進出は、これからも目が離せません。

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