琉球ガラスに込められた『熱い想い』を皆さんにお届けします。
▼お仕事の内容と商品のご紹介をお願いします
『るりあん』は主に琉球ガラスの専門店として、『那覇空港ターミナル店』と『DFSギャラリア店』の2店舗を有しています。
沖縄観光にいらしたお客様や、地元の方の引き出物用、それに今から本土へ出張で出掛ける方々などにもお買い求めいただいています。
グループ企業である『琉球ガラス村(糸満市)』と『森のガラス館(名護市)』の方から厳選した商品を仕入れ、お客様にお届けしております。
商品数は、季節により入れ替えもありますので多少変化しますが、平均300アイテムくらいを揃えています。そしてアイテムごとにカラーは3~5種類ずつ用意しておりますので、多数の中からお気に召した商品をお選びいただくことが可能です。
商品の中身としましてはグラス類が圧倒的に多いのですが、最近ではストラップなどのアクセサリー関係にも力を入れていますので、そういったものにも人気が出てまいりました。
お客様は女性が全体の7割くらいになります。しかし、男性のお客様が女性への贈り物としてご購入されるケースも、最近では特に多くなっていますね。
▼『るりあん』さんの特徴や魅力を教えて下さい
当店はセレクトショップのような形で運営しております。ですから『琉球ガラス村』や『森のガラス館』へ私達スタッフが直接出掛け、「うん、これはいい!」という商品を選んできます。そういう意味では、『おもしろい』商品を豊富に置いているということが大きな特徴になると思います。
また『琉球ガラス村』にも『森のガラス館』にも、沖縄県知事から認定された『伝統工芸士』が全部で9名います。彼らのすぐれた技術と魂が吹き込まれたオリジナル商品をお客様にはご案内できますし、リーズナブル商品をお求めの方には、ベトナム工場で製造された粒ぞろいのものをご提案できます。
幅広い商品の中から、用途や目的・ご予算に合わせてお買い物を楽しんでいただけるところが、当店の魅力ですね。
商品選びのアドバイスとして一つお話を差し上げますと、世界に一つしかない自分だけ(あるいは大切なあの人へ贈り物として)のこだわりの一品をお探しなら、沖縄県工芸士が手がけた逸品を。それに、例えば結婚式の引き出物など、大勢の方に出来るだけ同じデザイン・同じ規格の商品を贈られたい場合には、ハンドメイドでありながら、規格にほとんど差異のないものを作れるベトナム職人の品をお勧めします。
どちらも、機械製品とは異なるぬくもりや質感などにご満足いただけると思います。
▼このお仕事をされていて、良かったことや大変なことをお聞かせ下さい
良かったことと言えば、身近な形で沖縄の伝統工芸である琉球ガラスと日々携わっていられることですね。私は仕事を通して、美しい輝きや透明感などをいつも目にすることが出来ます。これはとても幸せなこと。
大変と感じるところは、お客様からのご要望を最前線で聞くスタッフとして、それをガラス職人達にいかに上手く伝えていくか、という部分に難しさを感じることがあります。
最近のお客様は、アクセサリーを要望される方がかなり増えてきています。しかし、琉球ガラスを作る時に使う『竿』の太さは決まっていますから、それよりも小さなアクセサリー製作は、かなり高度な技術を必要とします。
例えば『majun(マジュン:沖縄方言で"一緒"の意味)』という勾玉のアクセサリー商品があります。これは小さく細かい作業を要し、また熟練の度合いによっても微妙に勾玉の形にならないこともあります。
製作は5人くらいのチームで行っていて、火の中へ入れるタイミングやカット技術の違いによって上手くいかないこともありますから、ガラス職人にとっては難敵です。以前は「絶対に無理!」と言われたものを、「でもそこを何とかお願い!」と何度も頼んでようやく出来るようになりました。
また、琉球ガラスづくりに情熱を注ぐ職人達の『こだわり』や『想い』とお客様の『ご要望』は、必ずしも一致するとは限らないので、その部分の違いが生じた時にそれをどう埋めていくかが課題ですね。
何か好きな言葉はありますか?
普段はあまり意識していないのですが、この質問を聞いた時、私が『森のガラス館』の店長をしていた頃、オフィスの壁に飾られていたある書道家が書いた言葉を思い出しました。
それは『真剣だと知恵が出る。中途半端だと愚痴が出る。いい加減だと言い訳ばかり』というもの。
これを見るたびに自分が戒められました。
そして実際にその通りだと思いますね。これからも社会生活の中で、良い教訓にしていきます。
これからの抱負をお聞かせ下さい
先ほども少し触れた内容になりますが、今後はアクセサリーの分野で琉球ガラスを普及させていきたいと考えています。しかしストラップ類に終始せず、さらに進めてジュエリーの分野にも足を踏み入れていきます。
具体的にはジュエリーブランド『ジョイア・デ・レキオ(ポルトガル語で"琉球の宝石"という意味)』を今月4月よりスタートさせました。『指輪』や『イヤリング』などを『シルバー』や『紅型(びんがた)』『琉球松』などと組み合わせて製作・販売しています。他にももっと様々な沖縄伝統工芸とコラボさせることで、すばらしいものができると確信しています。
それに現在は、沖縄ブライダル業界も盛り上がっていますから、ウエディングドレスのデザインや製作に力を発揮されている洋服ブランドの、『YOKANG(ヨーカン:週刊元気企業の第121回を参照)』さんとタイアップしていけたら嬉しいですね。例えば、YOKANGさんのウエディングドレスのデザインと、うちのブルー系のジュエリーは非常に相性が良いのです。今後、一緒にお仕事ができる機会があればと望んでおります。
このように、今まで店舗運営に追われてなかなか手がつけられなかった分野にも、今年からは積極的に取り組んでいきます。これからが本当に楽しみです。
取材中、稲嶺統括のお話の中に出てきた話題で、琉球ガラスをお求めになるお客様に向けて、これだけは強調しておこうと思う内容が一つあったので、あえてこの取材後記で書かせていただくことにしました。
『るりあん』さんでは、お客様から「ベネチアンガラスのように、なぜ装飾が出来ないの?」とよく訊かれるそうです。しかし「ベネチアンガラスと琉球ガラスでは、使われている素材が異なる。」というお話でした。
そしてその素材の性質上(ベネチアンガラスは『やわらかい』、琉球ガラスは『かたい』という表現をされていました)、ベネチアンガラスは火から出してもすぐには固まりにくいため、ある程度の時間をかけて装飾を施しながら製作していくことが可能。
それに比べ、琉球ガラスはすぐに固まってしまう性質があるので、一瞬で形を作らなければいけないそうです。そのために、「装飾を施すには無理が出てきてしまう。」というお話でした。なるほど、そういうことだったのですね・・・。
この違いの背景には、ベネチアンガラスは富裕層をターゲットに『時間をかけて高価なものを』作っていた歴史があるそうです(だから一度に沢山は作れない)。しかし琉球ガラスの場合、元々は戦後、『コーラやビールの廃瓶』『ランプのほや』『薬瓶』などを原料にして、『大量に』そして『安く』『早く』作るという目的でスタートしたそうです。
両者の違いをご理解いただいた上で、お客様には琉球ガラスの『技術の高さ』や『美しさ』、そして『深い味わい』を楽しんでほしいと思った取材でした。



RYUKYU GLASS CRAFT るりあん














