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ユイマールハウス株式会社

ユイマールハウス株式会社
今回はユイマールハウス株式会社の比嘉英和代表取締役にお話を伺いました。
沖縄の特産品を使った事業展開について訊いてみました。

▼御社の業務内容をお聞かせ下さい

 

セレクトショップ『えん』

県産の食材を原料にした健康食品・自然食品の製造や卸し、そして販売等を行っています。例えば、沖縄の恵みを厳選・熟成し、特製タレで漬け込んだ『琉球明太子めんそ~れたい』。沖縄伝統の珍味、豆腐ようを使用した『豆腐ようめんたいこ』。イカ墨と明太子が合体した『イカめん』や、島唐辛子をたっぷり入れた明太子『からさん』など、沖縄でしか作れない明太子を皆さんにお届けしています。

それに当社のメイン事業で、全売り上げの70%くらいを占めている『ノニジュース』の製造と販売。このノニジュースは、100%沖縄産のノニを使った商品と、サモア産・沖縄産のノニをブレンドした商品の2種類があります。

他にも、当社の琉球明太子やその他の厳選食材を用いて作ったお弁当『ピクニックシリーズ』や『創作弁当シリーズ』。去年2008年の8月にオープンしたセレクトショップ『えん』での沖縄ランチの販売などを手がけています。

 

▼御社の成り立ちを教えて下さい

 

ユイマールハウス:ノニジュース

私が社会に出て、最初に経験した仕事はホテルマンです。沖縄がまだ本土復帰をしていない1963~64年頃、本土―沖縄間の飛行機はまだ国際線として運航されていました。この時代、当初の機内食は本土の方ですべて積み込んでいましたが、やがて私が勤めていたホテルの食事が、機内食として採用されることとなり、最初にその仕事に取り組んだのが私を含めた当時のスタッフでした。

その後、県内の食用ミドリガイ養殖を知ったことをきっかけに『ユイマールハウス』の前身となる企業を立ち上げ、ミドリガイ養殖の盛んなニュージーランドへ渡りました。そして向こうから、日本の大手レストランへ商社を通して販売していたのです。

ところが4年目くらいに、ミドリガイが原因と思われる貝毒で、アメリカの妊婦さんが死産してしまう出来事が起こりました。ニュージーランド政府からは生産停止を命じられ、その期間は一年半の長期に及びました。結果、工場は閉鎖せざるを得ない状況となり、失意のどん底で沖縄に戻ってきました。

帰郷してみると、アメリカのある会社が、ノニを使った『果汁』で驚くような世界的売り上げを記録していることを知りました。実はノニはかつて、沖縄の先人達が琉球王国時代に、日本を含めたアジアの国々に輸出していた重要な交易品でもあったのです。当時の歴史を紐解いてみると、根の部分を赤の染料として、樹皮を黄色の染料として利用していました。しかし、ビタミンやミネラルを大量に含んでいる『健康食品』にもなることから、現代の沖縄においてもノニを特産品として、そして新しい基幹産業として推し進めていくことは出来ないだろうか、と私は考えるようになりました。

このようないきさつでスタートした『ノニ事業』も、かれこれ12年になります。その間にテレビなどのメディアでも全国的に紹介され、おかげで広く知れ渡るようになりました。現在では総売り上げ本数が160万本を突破しています。

 

▼明太子を扱った商品についても教えていただけますか?

 

ユイマールハウス:琉球明太子

私自身、福岡へは昔からよく行きます。で、私が福岡へ行くと分かると、周囲の皆は決まって「明太子を買ってきて!」と言います。だから5年くらい前から、「明太子というのはどういうものなのかな・・・?」と気になっていて、向こうの友人の話を聞いてみたり、あるいは自分で調べてみたりしました。

すると主原料のタラコは国産が5%くらいで、あとはほとんどがアメリカ産かロシア産。主原料のほとんどを輸入物に頼っているのなら、あとはそれに沖縄独特の食材を加えることで、沖縄にしかない明太子を作ることが出来ると思いました。

泡盛・ウコン・ミネラル塩・島唐辛子・ノニジュース等を加えることで、福岡とは異なる沖縄独特の『健康的』で『やさしい辛味』と『旨味』を持った商品へと仕上げることに成功しました。当社の明太子は沖縄では初めての商品なのです!

 

▼これからの夢をお聞かせ下さい

 

私の頭の中には、いくつかの夢や願望がすでに広がっています。

例えばノニを沖縄の基幹産業へと育てていくために、『ノニの観光農園』を造りたいと思っています。キーワードは『観光』と『健康』です。沖縄に自生する『ノニ』の魅力について、全国の方々へ向けてその認知度と理解を広げ、さらに深めていってもらいたいのです。ここに来ればノニのすべてが分かり、健康との関わりについても一目瞭然というような、そういう資料館を造りたい。現在、計画進行中です。

それと、実現がもう間近に迫っていることではありますが、琉球王国時代に進貢船を使って沖縄から中国へ、トビイカの塩辛が大量に送られていたという史実からヒントを得て、『琉球塩辛』を製造・販売する予定です。試作品はすでに完成しています。

 

ユイマールハウス:外観

私が思うに、『仕事のヒント』は琉球の歴史の中に隠れています。だから先人達の苦労と努力の足跡を学びながら掘り起こしていくことで、それを現代風にアレンジしながら活用し、これからの沖縄をより明るく元気な場所にしていきたい。かつて、繁栄していた琉球王国のように!

人間は、その人の持つ『願望』が強ければ強いほど、それが形として実現しやすくなるのです。

 

【取材後記】

取材の開始はお昼過ぎ。そこで我々スタッフはその前に、『ユイマールハウス』さん経営のセレクトショップ『えん』で、ランチすることにしました。

私が注文したのは『琉球明太子丼(680円)』。取材前の下調べの時から、食してみたいと思っていました。
運ばれてきたお盆の上には、主役の『明太子どんぶり』。他にも『玉子焼き』、『豚汁』、『ジーマーミー豆腐』、『薬味』、『おだし』が付いていました。『ユイマールハウス』さんの公式ホームページには、このメニューの美味しい食べ方が紹介されています。私はそれを思い出し、明太子丼としてまず半分、次にお茶漬け(おだしが絶品!)として残りの半分を楽しみました。個々の素材の持ち味が、全体として美しいハーモニーを奏で本当に美味。お昼のひと時をゆったりと穏やかな気持ちにさせてくれました。

インタビューでは、ペリー提督の琉球来訪時の様子が描かれている絵画の前で、『沖縄の歴史』と『ノニのすばらしさ』を、比嘉社長に熱っぽく語って頂きました。その姿を見た私の頭の中には『温故知新』の四文字が浮かんできました。

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