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花の藤商

花の藤商
今回は『花の藤商』の豊里實令代表取締役社長にお話を伺いました。
花を通した社長の人生観と今後の動向について語っていただきました。

▼花屋さんを始めるきっかけを教えて下さい

 

花の藤商

私が若い頃、こんな事がありました。沖縄市で、ある方が営んでいたよろず屋(野菜・果物・お菓子・お花等)のお手伝いをしていました。

そのお店で、ある外国人がバラを一本買った後、それをそのまま、通りすがりの見ず知らずの女性に捧げているのです。

「貴女があまりにも綺麗な人だから、ただ、このバラの花を差し上げたかったのです。」

すると、その女性は初め戸惑いつつも、その外国人の純粋な想いが通じたのでしょうか、ついにはそのバラを受け取ってしまうのです。

私は二年もの間、このような場面に何度も遭遇し、「花というのはすごいなあ、花は面白いなあ。」と感じました。

この出来事が頭から離れず、花に興味を持ち始めていたある日、よろず屋の主人から「花のコーナーは豊里君に任せる!」というお話をいただきました。

最初はわずかな給料からのスタートでしたが、頑張れば頑張るほど上がっていく金額を見て、「花屋というのは儲かるなあ」と思いました。

そのうち農連市場にもお店を出すことになりましたが、この時は最初に思い描いていたイメージとは違い、なかなか花を売ることができません。半年間、ほとんど給料も出ませんでした。

しかし負けず嫌いの私は、花の仕入れ代金を自らかぶることにして「自分で店をやらせてほしい」とよろず屋の主人に頼み込みました。これが、私が花屋を始めるきっかけなのです。

 

豊里實令 代表取締役社長

その後も花はいっこうに売れず、借金もあり苦しい時期が続きました。そんな状況の中、一人の少年がお店にやってきました。

この少年は、私に「小遣いがほしいから、花を売ることで頑張った分の給料が欲しい。」と言うのです。

やらせてみると、これがすごい! 花売りの天才ともいうべきこの少年との出会いにより、今まで抱えていた借金も、短期間ですべて返済することができました。

彼との出会いは、一生忘れることのできない出来事だし、今でも言葉には表せないくらい感謝の気持ちでいっぱいです。

今までを振り返ってみると、私はつくづく周りの人達に助けられてきているなあと思います。 花売りの天才少年以外にも農家の人達に助けられ、飲み屋のママさんに助けられ、現在は従業員に助けられ・・・。

 

▼店舗の特徴をお聞かせください

 

カフェレヴェント 店内風景

藤商が、今もお店を開いていられる理由の一つでもありますが、『すべての方に気軽な気持ちでお店へ足を運んでいただきたい、そして自由にお花をお買い求めいただきたい』という方向性を基本に置いているところでしょうか。

花屋さんの大多数が、小売店でありながらその売り上げをスーパーに依存したり、卸を兼ねたり、ホテルに依存したり、葬儀屋さんと提携を結んだりしています。

そのような中で、藤商は『100%純小売り店』を貫いています。実は、これは大変難しいことなのです。

が、その反面喜びはそれ以上のことです。

 

▼普段、心がけていることを教えて下さい

 

『自分の色』というものをいつも大切にしています。この世に生を与えられ生きていく中で、自分という存在は世界でただ一つ。

そして一度しかない人生を、自分の考えた通りに自分らしく歩んで幸せになろうとすることは、他の誰にも邪魔できるものではありません。

ですから自分の色、あるいは自分の世界を持ち続け、やりたいことに向かって突き進んでいくことを忘れないようにしています。

 

▼これからの抱負について聞かせてください

 

インスピレーションが頭の中からあふれ出てくるくらいに多くて、それを実際に今まで行動へ移してきたけれども、それでももはや自分の人生の中だけでは収まりきれなくなってきました。

それを女房が抑えながら何とかやってきましたが、それでも我慢できないものはやらせてほしいと思っています。

 

一万本以上のランの花

身近なことでは、ここ『カフェレヴェント』を、一年先までの毎週土曜日曜を予約でいっぱいにしていきたいと思っています。

ですからそのための一つの手段として、10月24日にこの場所で、一万本以上のランを飾ったイベントを私のプロデュースで行います。

そしてこれを足がかりにして、一年のうち6~8ヶ月くらいは、ここに一万本の花が常時にあるという状況を造っていきたいと考えています。

これ以外にも、他の人ができないようなことを考えて、常にそれを行動に起こしていきたいですね。

 

【取材後記】

持ち前のパワーと、周りの人を惹きつけて止まないキャラクター。その噂は耳にしていましたので、かねてより一度お会いしてみたいと思っておりました。そしてやっと念願が叶って、実際にご本人を前にしてみると、噂以上に魅力あふれる方でした。初対面であるにもかかわらず気さくで親しみやすく、何よりサービス精神が旺盛な豊里社長は、TVやラジオに引っ張りだこである理由がよく分かりました。
それに加え、人生の良い部分と大変な部分をたくさん経験されているところから出てくるそのお話には、人としての厚みを感じずにはいられません。

口癖でもある『ずみー(宮古島の方言で〝最高?"の意味)』の中には、自分の色を大切にしながらやりたいことに向かってひたすら突き進んできた豊里社長自身の充実している人生と、それを支えてきてくれた周囲の人達に対する感謝の気持ちが込められているような気がしました。
これからも益々元気にご活躍されることを心より願っております。

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