観光地としての南城市発展のため、尽力されている熱い想いを語っていただきました。
▼お仕事の内容と設立の経緯を聞かせて下さい
花野果村では、農産物直売店として名前の通り『花』と『野菜』と『果物』を販売しております。
そしてそれらの販売だけには終わらず、『村』という機能も持ち合わせておりまして、地域のコミュニティづくりにも努めております。
具体的には『農作業体験』や『生産者と消費者の交流』、『農家民泊(修学旅行生や旅行者などのホームステイ)』を受け入れてもらうための農家探しなども行っています。
もちろん私の家でも修学旅行生を5名くらい受け入れまして、沖縄の料理体験やパパイヤの農作業体験などを楽しんでもらっています。花野果村は単に物を売るだけではなく、『癒し』や『感動』を皆様にお届けしたいと考えております。
当初、花野果村を立ち上げようとした時には、知人・友人などからかなり反対されました。
この地域は農村地帯で、「各農家では、皆それぞれの家で野菜を作ったり売ったりしているんだから、いったい誰が買いに来るの? そのような発想はうまくいかないよ」と。
しかし私は、「野菜も売るけど『感動』も売りたい!」という話しを皆さんにしました。
『感動』というのは、農作業などで物を作る体験を通して得ることもできますし、また沢山の商品が並べられている所で、珍しい物・新しい物・新鮮な物などに直接触れていく中からも生まれてくるものだと思っています。
それに『買う』という行為は、気分転換もでき『癒し』の効果もあると思います。
そういったことをお話ししていくうちに、「それなら、ぜひ成功させましょう!」という3人の心強い理解者を得て、そこからこの花野果村がスタートしました。
現在、花野果村は立ち上げから数えて6年目に入りました。国道331号線にも面しておりますから、観光バスやレンタカー、タクシーなどを利用した観光客の方にも沢山来ていただいております。割合で言うと地元の方が7割、観光客の方が3割といった感じです。
▼花野果村さんの特徴を教えて下さい
先ほどもお話ししたように、単なる物売りの機能としてだけではなく、『感動も売ります』というコンセプトで運営しておりますので、その部分をテレビ・ラジオ・雑誌などでも取りあげて下さいました。
つい最近もテレビ番組の取材を受けたばかりです。 私は玉城で生まれ育ち、大学を卒業した後にJA連合会に就職しました。
JA勤務中に地域起こし塾で学ぶ機会がありましたから、地域起こしについていろいろ考えさせられることになりました。
南城市には、美しい自然の景観・綺麗な海・史跡・聖地・文化施設・美味しい野菜などいわゆる『地域資源』というものが沢山存在します。
ですからそのような地域資源を活かしながら、花野果村でも農業と観光の連携を大切にしています。
特に農業に関することで言えば、花野果村の市場の壁にも掲げているように、『生産者とお客様のふれあい重視』、『農薬に頼らない農産物』、『生産者の愛情を込めた新鮮島野菜』、『パパイヤやそれを使った加工品の豊富な品揃え』などを特徴として挙げることができます。
観光ということで話しをすると、『観る』『食べる』『遊ぶ』『買う』というようなことが中心になりますから、それらを意識しながらそこに『体験する』という要素も加えて花野果村をつくりました。
観光とは何か、ということを皆で勉強し、そこに農業を含めた地域資源を組み合わせて、南城市内の有志と一緒に協力して南城市全体を盛り上げていきたいと考えております。
自分達の持っているもので良いものを活かしながら周りと共に大きくなっていく、これが花野果村の特徴であり考え方であると言えます。
▼このお仕事をしていて良かったこと・大変なことを教えて下さい
一番良かったことは、地域の皆さんに喜んでもらえていることですね。
例えばおじいちゃんやおばあちゃんなど、今まで自分達で作っていた野菜を周りの人にあげても余ってしまっていたので、それを花野果村に出すことでお小遣い程度のお金にはなるということです。
それと各農家で収穫した作物の中には、品質や味にはまったく問題がなくても、形が少し悪いものあったりして、そういうものも花野果村では消費者に喜んで買ってもらっています。
さらにこの周辺の喫茶店やレストラン関係の方々にも、料理の食材を手に入れるために近くに良い店ができた、ということでお買い求めに来て下さっています。
私達の方からも配達に伺うことがありますので、そのようにしてお互いに交流を図りながら楽しく、そして喜んでいただけるように努めております。
他にも農家の方には民泊の受け入れを推進しておりますので、その関係で農家の方からは、県外の方々とも交流ができてとても楽しいというお話をいただいております。
大変という部分では、最初は何もかも手探りでやっていたという点ですね。それと初期の頃は、取引していた農家の数もあまり多くはなかったので、その代金の精算方法も単純だったのですが、次第に増えるごとに複雑になってきましたから、その部分で大変だと思ったことはあります。
もう一つ、大変というよりは勉強になったという点でお話しすると、農家民泊の部分で、本土の方との食文化や生活様式の違いを感じることができたことです。
例えば、こちらは入浴時にシャワーは浴びるけど浴槽に入る習慣がありません。しかし本土からの学生さんを5人程受け入れた時に、一人30分位はお風呂に入っているわけなんです。
そうすると5人全員が入り終わるのに2時間半位かかってしまって、私達家族が入れる時間がなくなってしまったことがあります。
これは一大事!ということで、次からは学生さん達に沖縄のシャワーでの入浴習慣をお話しして、一人10分位で出てきていただいたこともあります。
でも、良かったことと大変だったことを比べると、良かったことの方がはるかに大きいですね。
▼これからの計画や夢を教えて下さい
南城市との協動で、南城市に観光客の方々がたくさん来ていただけるような農業を核とした観光事業を進めていきたいと思っています。
この中ですでに行っていることは、前にも申し上げた『農家民泊』、それと『農業体験』などです。これからの予定としては、学校教育の現場において、総合授業を利用して農業と観光の結びつきを若い人達に伝えていきたいですね。
それとこの地には、ここでしか食べられない伝統食がありますから、それらの食材を使った料理を普及させていきたいです。
例えばこの近くにある奥武島は、かつて琉球王国から『とうなちん(雑穀の一種)』と『べにばな』の栽培を許された唯一の土地であったということから、その歴史的経緯を活かしてそれらの食べ物を広めていきたい。
さらに南城市は、那覇から30分で来られる近い場所ですし、古き良き時代の農業や民家が残っている所でもあります。
リゾート開発のように次々と新しいものを造っていくのではなく、沖縄の昔の良い部分を残しつつ、その良さを皆さんに伝えていくということを進めていきたいと思います。
▼最後にメッセージをお願いします
花野果村は、地元の様々な食材が沢山手に入る所です。そして農家の方々との『ふれあい』ができる所です。
さらには高台にあってコバルトブルーの海を眺めながら、オリジナルジュース『パパイヤ牛乳』などが飲める所です。
近くの海ではスキューバ・ダイビングもでき、ハンググライダーで大空を飛ぶこともできます。
南城市は、様々な地域資源や可能性を秘めている地域です。
ですからこれからも、沖縄らしさを伝えていくことのできる観光地として成長し続けていく場所だと言えます。ということは、前に一度訪れていても、また次の時には新たな一面をご覧に入れることのできる所なのです。
来るたびに新しい発見のできる場所ですよ。皆さん、花野果村と南城市にどうぞおいで下さい!
取材の中で私達は、花野果村オリジナルの『パパイヤ牛乳』をいただくことができました。パパイヤと牛乳をミキサーにかけただけのシンプルな飲み物は、まるで『大自然からの贈り物』といった感じがしました。砂糖を使わず、素材の持つ甘さだけで仕上げていますから、とてもヘルシーです。飲んだ様子を何かに例えるなら、ファーストフードでお馴染みの『シェイク』にも似ていますので、お子様にもきっと大人気なのではないでしょうか。他にも味にこだわった特殊なさとうきびを使った『さとうきびジュース』などのトロピカルジュースを楽しむこともできます。
市場の奥へ進むと、奥武島とその周辺の美しい海を見渡すことのできる絶景ポイントが用意されていました。大城代表のお話では、ご夫婦でお買い物に来られた方で奥様が品物を見て回っている最中、旦那様はこの絶景ポイントでタバコをふかしながら景色を楽しむパターンが多いのだとか。ウ~ン、納得!この景色を皆さんに見ていただくために、ここに花野果村をつくったというだけのことはあります。皆さんも、ぜひ足を運んでみて下さい。



たまぐすく花野果村














