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木の家具 ウッディライフ

木の家具 ウッディライフ
 今回は『木の家具 ウッディライフ』の宮国昇代表にお話を伺いました。
木を使った作品づくりに対する想いを熱く語っていただきました。

▼琉球松は、家具作りをする上でどのような点が優れていますか

 

木の家具 ウッディライフ

私達は家具を製作するのに、県木にもなっている琉球松を使っています。

その理由として、琉球松は木目がおおらかで、木肌もきれいだし、そして何より県内に広く分布しているから、という点にありますね。特に多い場所は山原(ヤンバル=沖縄本島北部地域の森林)です。

このようなことから、私達にとってはとても手に入りやすい資源ではあります。しかし近頃は、マツクイムシによる被害などで、減少傾向にあるという悲しい事実もあります。

ですから、すぐにでも植林などの対策を講じていかないと、将来的には、かなり深刻な状況に直面することになるでしょう。

沖縄県では確か数年くらい前からだと記憶しておりますが、マツクイムシ駆除のための予算を組んで努力しています。しかし、現状ではかなり厳しいという話しも一部にはあるようです。

話しを戻しますが、琉球松のすばらしいところは、何も木目や木肌だけではありませんよ。家具等の製作途中や、完成後に生じた木くずであっても、それは別の用途に再利用することができるのです。

例えば、焼き物の燃料として使える部分(他の材木燃料に比べて火力が強い)や、土に戻すと肥料の役目を果たすカンナくず、そしてとても細かい木くずなどは、洗剤と一緒に使用すると油分をとってくれるのです。

つまり、琉球松には捨てる部分がないのです。これらの木くずは、それぞれを必要としている方々にそれぞれを引き取ってもらうことで、有効活用されています。

 

▼仕事をしていて良かった事を教えて下さい

 

宮国昇 代表|木の家具 ウッディライフ

家具を作っていく時には、それを使うお客さんのことを想像しながら、一つ一つを丁寧に、そして一生懸命仕上げていきます。

しかし、お客さんに完成品をお渡しする時はとても緊張します。果たして満足してもらえるのかどうか、その反応が気がかりで仕方ありません。

ですから次の瞬間、そのお客さんの顔が満足感と喜びの笑顔に変わった時、これが一番嬉しい出来事だし、この仕事をしていて本当に良かったなと思います。

他にも、お客さんがお買い上げ下さった後、私達はしばらくしてからの商品のメンテナンスも行っております。

実際にメンテナンスの依頼があり、お客さんのお家に伺ってみると、そこでお客さんがご馳走を作って待っていてくれたことがありました。このようなことをしてくれるお客さんの『気持ち』が、とても嬉しいじゃないですか。

こんな風にして迎えてもらえると、自分達は例え赤字になってしまったとしても、あるいは他にどんな大変な出来事があったとしても、今までのことがすべて帳消しになってしまいますね。そして、一生懸命作って良かったなあ、という気持ちになります。

 

▼仕事をしていて大変な事を教えて下さい

 

琉球松を使った大きなテーブル|ウッディライフ

琉球松を使った大きなテーブル|ウッディライフ 自然の木というのは生きていますから、年月の経過とともに予想とは異なる反り方をしたりすることもあります。

この仕事には長いこと携わっていますから、経験でもってある程度の予測はできるのですが、それでも思った通りにならないことも沢山ありますね。

木は一本一本が人間の顔や性格のように違う性質を持っています。具体的には、木肌・木目などが皆それぞれで異なります。

それを今までの経験から、「この木はこのように使ったほうがベストなのではないか・・・」という判断をして製作に取り掛かるのです。しかし時には、なかなか思い通りにいかないこともあって・・・。

だから、松の木について自分は知った気になっていても、一方では分からない部分も、どんどん増えていきます。自分達は琉球松だけしか取り扱っていませんが、しかしそれだけでもとても奥の深いものなのです。

このような経験から、仕事というのはそういうものなのかなと思っています。特に『モノづくり』というのは、作っていけばいくほどに「ここはこういう風にしたほうがいい!」ということがどんどん出てきます。

 

たくさんの作品が飾られている

しかし一方では、私達の場合『生きもの』を相手にしていますから、そう簡単に思い通りには事が運びません。

それを経験し、勉強し、研究して突き詰めていこうとするから切りがない。でも切りがないから飽きも来ない。これは楽しみな部分であると同時に大変な部分でもあります。

どうすれば自分に納得のいくものが作れるか、ということに年がら年中頭を悩ませていますから、日々琉球松を相手に格闘をしているようなものです。

そして、今は自分が求めているゴールを目指して一生懸命頑張っている最中です。

 

▼仕事をしていく中で、いつもに心に留めていることは?

 

仕事をしていく上で、自分達は『裏表がないように』と心がけています。

 

リュウキュウマツを使った作品|ウッディライフ

例えば、家具というのは何ヶ月かあるいは何年かすると、引っ越しや部屋の模様替えなどで動かしたりする時があります。

その時にお客さんは、家具の裏を見る機会が出てきます。そんな時、お客さんには「この裏の部分の仕上げはいったい何なの?」と思われるような仕事はしたくありません。

『 裏も表も一切関係なく、しっかりと仕上げる』、これを常に心がけながら仕事をしていますし、これからを担う若い人達にもよく言っています。

それともう一つ。お客さんにはもちろんのこと、仕事に関係しているすべての人に対して、『感謝の気持ちを忘れない』ということです。

自分が現在までこの仕事をやり続けてこられたのは、お客さんがいてくださったから、そして仕事上の先輩方から精神的・経済的な面での沢山の支えがあったからです。先輩方にお世話になった分、今度は自分が後輩達の支えになっていきたいと思います。

 

▼今後の夢をお聞かせ下さい

 

家具の製作に入ってしまうと、休日に家でくつろいでいても、朝から晩まで頭はそのことを考え続けてしまいます。

そうなると、例えば夜にテレビを見ながら、「あの家具のこの部分は、こんな風にしたほうが良い・・・。」などというアイデアが浮かんできて、すぐにでもその製作途中の家具に触りたくなってしまうこともあります。

ですからそういう時に、いつでもそれができる環境で仕事がしたいですね。 いつでも仕事ができる、それを実現するためにはヤンバルの方に移り住んで自然の中でモノづくりができたら良いなと思っています。

 

「自然の中でモノづくりがしたい」と話す宮国代表ご夫妻

今のこの場所は、周辺に住んでいらっしゃる方に対して、機械の音を出す時間帯などを気にしながらの仕事となっています。

朝早い時間帯や夜遅い時間帯に機械を動かすと、それは周りの方々に対し迷惑となります。

昼夜関係なく、周りを気にせず、思い立ったらいつでも自由に仕事ができる。

そんな最高の環境を見つけて、将来ヤンバルに行けたら、もう何も言うことはないですね。

 

▼最後にメッセージを一言お願いします

 

お客さんの中には、私達が作った琉球松のテーブルにビニール(テーブルクロス)を敷いてお使いになっている方がいらっしゃいます。

お客さんの側としてみれば、テーブルを大切に使いたいという気持ちの表れだと思います。しかし、木も私達と同じように呼吸をしているので、汚れやキズを気にせずテーブルクロスは敷かないで、そのままお使いいただきたいなと思います。

いくら汚れても、いくらキズがついても、それは悪い事ではありません。長く使っていれば汚れることもあるでしょうし、キズもつくでしょう。でも、私達の方でいつでもメンテナンスをさせていただきます。

そうすれば再び新品同様になりますからご心配なさらずにお使いいただけます。私達に気軽にご相談下さい。

 

【取材後記】

私達取材スタッフは、宜野湾にある仕事場でお話を伺うことができました。周囲は閑静な住宅地でしたが、お仕事の現場に一歩足を踏み入れた途端、木の香りが辺り一面に広がって何だか別世界のようです。作業場の隣の部屋に通していただき、そこでテーブル・椅子・照明器具やコースターなど沢山の『作品』に囲まれながらの取材となりました。

宮国代表ご夫妻がそろってインタビューに応じてくださり、琉球松に対する想いや苦心して創り上げた『作品』に対する熱い気持ちなどを伺っているうちに、お二人の優しい人柄が、そのままお二人の取り組んでいる作品に宿っていくことで、完成に向かっていくのだということに気が付きました。
そして木を単なるモノとしてではなく、『生きている仲間』として一緒に暮らしている様子を垣間見ることができた私達は、何とも言えないすがすがしい気持ちを頂いて取材を終えることができました。

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