
沖縄格闘技界の発展に力を尽くす熱い想いを伺ってきました。
▼道場とジムのご紹介をお願いします
我々は『真樹道場 沖縄支部』と『真樹ジムオキナワ』の二つを運営しています。『真樹道場 沖縄支部』では空手道の稽古と指導を、そして『真樹ジムオキナワ』ではキックボクシングとムエタイのトレーニングや指導を行っています。
会員は『プロ』又は『プロ志望』から、身体を動かしたくて通っている『一般』の方まで幅広く、それぞれがそれぞれの理想の自分を思い描きながら、日夜、汗を流しています。
道場とジムは毎日開放しています。月曜日から金曜日までは、17:00~22:30を指導時間にあてて、23:00に閉館となっています。土曜日は 13:00~18:00までが指導時間で、その後21:30までは自主トレ時間としてそれぞれが思い思いの練習に励んでいます。
日曜日は13:00~18:00まですべてを自主トレにあてています。
ちなみに女性会員は現在30名くらいで、ほとんどがダイエットとストレス解消を目的に通われています。仕事が終わった後、そのまま帰宅して眠りにつくよりは、汗を出してストレスを発散させてから帰りたいという方が多いですね。それにジムでトレーニングしながら、気の合った仲間達と楽しくおしゃべりをして帰られる方もいます。
他にも、当道場のコースで『オヤジ会員』と呼ばれている35歳以上の男性も多数通われています。彼らは女性会員と同様に仕事帰りにジムに寄るのですが、本当に張り切ってトレーニングをしていますね。でも仕事を頑張った後にここへ来てもらっていますから、あまりハードにならないように、むしろ私達の側が会員さんをセーブする場面がよくあります。
▼この仕事をしていて良かったことや大変なことを聞かせて下さい
私は中学の頃から空手をやり始めて、将来もずっと格闘技に携わりながら生きていきたいと考えておりました。だから自分としては、格闘技に関することを仕事としてやっていられるだけで、とても幸せなのです。つまり、その夢がかなったこと自体がとても良かったことになります。
それに当道場では、様々な企業や会社の代表の方なども入会され、真剣な眼差しで練習に励んでいらっしゃいます。もしも私が一般的な社会生活を送っていたなら、お会いできる機会はほとんどないであろうと思われる方々とも、このようにしてお知り合いになれるのはとてもすばらしいことだと思っています。
ここへは、利害関係を抜きにして、純粋に汗をかくためだけに通われている方ばかりです。ですから私も一生懸命ご指導させてもらって、その結果生まれる『人脈』はとても尊いものだと思います。そして何かあった場合、お互いに助け合ったりお手伝いができたりというような、そういう人間関係を築くことができたのは、本当に良かったと思っています。
「大変だったことは?」と訊かれると、我々が理想とする空手のスタイルを、当初この沖縄ではなかなか受け入れてもらうことができず、どうすれば広めていくことが出来るかということで悩んでいた時期を思い出します。
『真樹道場沖縄支部』を創設したのは今から22年くらい前ですが、スポーツといえばやはり野球・サッカーが花形ですし、当時の沖縄空手は『寸止め』と『型』の稽古が中心でした。ですから我々のように、素手素足を相手に当てるフルコンタクト(直接打撃)は、『野蛮で危険な空手』ということで「安心して子供を通わせられない!」と言われてしまいました。大人であっても、厳しい稽古とそれに伴う痛みでもって、『憧れ』だけで入門された方は長くは続きませんでした。それに加え、沖縄の伝統ある他流派の先生方からも異端視されていた部分がありましたから、道場の運営そのものがとても厳しい状況でした。今思い出しても、この頃が一番大変だったと思います。
沖縄という土地柄や人々に合った稽古方法は、道場創設後5~6年くらいしてやっと分かってきました。例えば、稽古量そのものを適度に減らしたり、痛みの伴う稽古内容を少しずつ削っていったりなど。すると少しずつ会員が増えてくるようになりました。
▼好きな言葉を教えて下さい
好きな言葉というのはたくさんありますが、中でも特に好きなのは『為せば成る』ですね。他にも似た意味の言葉で『志ある者は事ついに成る』というのも好きです。両者とも、『自分の意志を持って行動を起こせば願いは成就する』というような意味になります。
これは、私自身が今までそのような形でやってきましたから、自分の経験に基づいた言葉なので好きになりました。
人が何か行動を起こそうとする時、よほどの事がない限り不可能はないと思っています。例えもうダメだと思うようことがあったとしても、その願いを成就させるために行動を続けていると、「もしかしたら成功するかもしれない・・・」と思い始めてきます。
すると、今まで苦労して行っていたことが少しずつ簡単なことのように思えてきて、そこで自分に自信が持てるようになるからレベルやスキルも上達していきます。そしてそれが最後に『成る』ことへ繋がっていくのです。
自分の今までの人生の中で『為せば成る』を一番実感したのは、空手の師匠である真樹先生の道場で3年間『内弟子』として修行した時ですね。
その頃は道場に寝泊りしながら朝昼晩の稽古を毎日欠かさず(もちろん日曜も)、そして掃除・洗濯・食事などの仕事もこなしました。骨折をしても病院には行かず、さらしとテーピングで固定して稽古を行っていました。住み込みでしたから用事を作って稽古をサボることも出来ず、だからこそ精神的にも肉体的にも鍛えられました。当時はとても苦しかったけど、3年間やり通した時の達成感は忘れられません。そしてそれが今でも役に立っています。
▼今後の抱負とメッセージをお願いします
今月の9月23日開催予定の格闘技イベント『かきだみし』が、今回でちょうど10回目を迎えます。これは、我々『真樹ジムオキナワ』が主催するキックボクシングの大会であります。
沖縄は元々『空手発祥の地』であり、他の武道に負けず劣らずの歴史を持っています。しかし現在は、時代の流れも手伝って、多くの空手が『沖縄の文化』として継承はされているものの、実際の格闘技という局面で人が育ちにくい環境に陥っていると思います。
『かきだみし』は沖縄の方言でして、標準語に直すと『かけだめし』と言います。つまりかつての沖縄では、現在のような試合がなかった時代に、人々が日常の中で、互いに自分の技を掛け合い試し合って競いました。このことに因んで、我々の『かきだみし』でも強い選手を発掘し育て上げ、本土に行ってもキックボクシングの世界でトップに君臨できる実力を沖縄の中から創り上げたいのです。
芸能界では、安室奈美恵や仲間由紀恵などを筆頭に沖縄出身の人間が本土でも活躍していますから、次は格闘技界でもそのような人物を輩出したいと思っております。これが我々の今後の抱負です。
メッセージとしては、格闘技の分野においても優秀な選手が育ち、そしてこれから活躍していくことを、沖縄県全体で応援していただきたいと思っています。
沖縄という場所は高校野球にも象徴されるように、沖縄県勢が試合をやるとなると、他のことは後回しにしても皆さん試合の応援に熱中します。自分達の代表として県外や海外で頑張っている選手やチームには、本当に心から惜しみない応援をするという県民性なのです。だから格闘技の世界でも、沖縄代表のスター選手を皆さんの応援の力で創り上げ、本土に行って活躍する姿をぜひご覧になっていただきたいのです。
県民の方の熱い応援と、『空手』というすばらしい武道を生んだここ沖縄でなら、きっとそれが実現できるはずです。『為せば成る』ですね。
インタビューをさせていただいた場所は、『真樹ジムオキナワ』屋内にある聖なる『リング』の中。安里支部長のアイデアにより、いつもとは異なる状況の取材にドキドキワクワクでした。今回は、格闘技イベント『かきだみし』の取材が主で行って参りましたが、『週刊元気企業』の取材にも快く応じて下さり、本当にありがとうございました。
実は私も、かれこれ14年くらい空手の稽古を続けています。それが縁で、この『空手発祥の地 沖縄』へ移住してきた人間なのです。ですから安里支部長の『熱い想い』はあらゆる場面でたくさん共感できました。
それと偶然にも、私は半年くらい前に行われた『かきだみし』を観戦していて、試合会場で出場選手の皆さんから熱い感動をいただいておりました。ですから今回の取材は、仕事を超越した楽しい取材だったのです。皆さん、『かきだみし』は心を熱くする格闘技イベントですよ! 観客席とリングがとても近いため、選手の熱気がすぐそばで伝わってきます。
9月23日は、選手の応援にぜひお出かけ下さい。
最後に、『むすびトピックス』の取材でご協力いただきましたRIOT選手にも、心より感謝を申し上げます。



『真樹道場 沖縄支部』『真樹ジムオキナワ』















