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週刊元気企業 【KYOKO ART Gallery(キョーコアートギャラリー)】

KYOKO ART Gallery(キョーコアートギャラリー) - 楽しみましょう! 人生も、そしてアートも

KYOKO ART Gallery(キョーコアートギャラリー) インタビュー

今回はKYOKO ART Galleryの画家である仲本京子オーナーにお話を伺いました。
『楽園シリーズ』の隠れたメッセージを解き明かしてきました。

活動の内容をお教え下さい

仲本京子オーナー

私達はアートギャラリーを営んでいます。それで今年は、立ち上げから数えて8年目に入りました。


元々、私は普通の会社員をやっていてそこから画家に転じました。絵はだいぶ前から描いていましたが、本格的に取り組んでそれを仕事にして食べていけるかな、と思い始めたのが10年位前です。


主な仕事内容としては、絵を描いて「それが欲しい!」という人がいましたら、その方に販売をしています。他にも、例えばカレンダーなどの印刷物に絵を使用したいというお話があれば、その貸し出しも行っています。このギャラリーは、それらを行っていくための活動の拠点として造りました。ちなみに、絵の制作場所は別の所に設けていますので、ここで絵を描くことはないですが・・・。


一般的な画廊では画廊主がいて、そこでは何人かのアーティストの作品を展示・販売しています。しかし、ここは私一人の絵だけを置いています。いわゆるプライベートギャラリーなのです。観に来て下さるお客様は、地元でリピーターの方や、本土から旅行のためにやって来て、レンタカーで寄って下さる方などです。他には、オフィシャルサイトを英語版でも立ち上げているので、それを見た海外のお客さんもいらして下さいます。いつでも好きな時にいらっしゃって、自由に鑑賞していただくことを理想としています。

アクリル画


展示会は毎年一回12月に、パレット久茂地の『りうぼう』で開催しています。例年、この12月に照準を合わせ、新作を創っていくことが多いですね。


年間の活動としては、これ以外にもゴールデンウィークは札幌のデパートの展示会に出展したり、夏にはニューヨークのグループ展に参加したり・・・。他にもいろいろなイベントに出させていただいております。

代表作である『楽園シリーズ』についてお聞かせ下さい

会社には10年勤めていましてその間に結婚をしました。そして、子育てのために会社は辞めましたが、イラストの仕事をしながら絵だけは描き続けていました。31歳くらいの時に『楽園シリーズ』という一連のアクリル画を描き始めまして、98年にこの絵で個展が開けることになりました。観に来て下さった方々からは嬉しい評価を沢山いただきまして、作品の方もおかげさまで完売致しました。このことが、画家として本格的に活動するためのきっかけとなりました。


『楽園シリーズ』というのは今申し上げた事情により、子育てをしながら出てきた絵なんですね。子どもを育てながらの制作だったから、落ち着いた時間があまり取れませんでした。本当に目が離せないから、せっかく絵筆を持ってキャンバスに向かっても、絵の具をひと垂らししただけですぐに「ギャー!」と泣き出します。でもそういう中で少しずつ描いていきました。


『子育て』がこの絵にもたらした影響は大きかったですね。長い時間、子どもと接していく中、その動きや次第に人間らしくなっていく様子など・・・。それが絵を描いていく上で全部繋がっていきました。


絵の中の人物達は子どもがモチーフになっています。子どもの行動はいつも予断を許さないし、それがどう転ぶかも分かりません。だから、それが逆に面白くて・・・。それに、可愛くない部分もあったりして・・・。例えば、実は何かを企んでいたり、けっこうズル賢かったり・・・。


でも子どもは、そういうところを素直に出すじゃないですか。大人ならそういう部分は隠しますよね。で、そういう局面でバトルが起こったり、仲間はずれが起こったりするけど、そこで上手く調整をとって生きていく。そしてそれぞれが認め合って生きていく。・・・というのが社会なのかなと思いました。私は『社会』が描きたかった!


だから絵の中の人物は、子どもがモチーフになっているけれど、『子どもそのもの』ではありません。女の子の姿をしていますが、これはおじいちゃんであっても良いし、おばあちゃんであっても良いし、赤ちゃんであっても又はお兄さんであってもお姉さんであっても良いのです。誰にでも当てはめることが可能です。それと絵の中には、主人公がいません。特定の誰か一人だけに焦点が当たっているのではなく、端っこの方でバカをやっている子にも、ちょっとシャイで目立っていないような子にも、皆同じように光が当たるような社会であったなら、「それが理想だよね」という想いで描きました。それで『楽園』と名付けました。


楽園シリーズ

普通、『楽園』という言葉を聞いて頭の中に連想するものは、遊びのイメージや南の島のバカンスだと思うのです。確かにバックの風景は、ノスタルジーで描いた沖縄っぽいものが多いですが、でもアメリカやヨーロッパ、それに北海道をイメージした雪景色の絵もあります。どこかであって、どこでもないような・・・。そんなミックスした情景になっています。


そしてそこに集う人々が、自分以外の人間の存在を認めつつ、それぞれの楽しいと思うことを胸ときめかせながら行うことが出来たなら、それが楽園だと思うのです。


そう考えたらどんどん描きたくなってしまって・・・。それで今では、このシリーズの絵は300点以上になってしまいました。

他に、墨絵も描かれていますね

はい、描いています。
『楽園シリーズ』のようなアクリル画と、今お話に出てきた墨絵とは性質がまったく異なるのです。


墨絵

『アクリル画』とはアクリル絵の具を使って描いた絵のことで、これは間違えてしまってもサッと拭 き取ってしまうことが出来るので、修正がとても簡単なのです。だから気楽に描くことができます。
それに対して、『墨絵』は紙に向かったなら下書きなど一切しませんから、完成までをすべて一発で決めてしまわなければなりません。「あっ、間違えた!」と思っても修正がききません。そういう意味ではとても緊張してしまいます。


両者はまったく正反対のものだから、どっちもやることで良い気分転換になっていますね。毎日、ずうっとアクリル画ばかりを描いていると、つまらなくなってきて終いには飽きてしまいます。だからたまにはドキドキ感を求めたり、今日は朝から「墨絵の神様(?)が自分の中に降りてきたな・・・」と思ったらそっちに向かいます。

そうすることで、心のバランスが上手く取れているのだと思います。

絵を描くお仕事をしていて、良かったことや苦労したことをお聞かせ下さい

絵を描くには膨大な制作時間が必要になるので、子どもが小さかった時には時間を確保するのにとても苦労しました。でも、今はそれも落ち着いたので、制作のための時間がしっかり取れています。理想的な状態かなと思っています。


他には、絵を描くためのアイデアを枯渇させないような努力をしています。でも、描きたいという想いと絵のイメージは、今は頭の中でいっぱいに広がり順番待ちをしている状態なので、それは「大丈夫かな。」と思っています。


アートギャラリー玄関口

この仕事は、一人で集中して過ごす時間と、大勢の方々にお会いできる時間の両方を持てるという部分が素晴らしいところですね。絵を描くために部屋にこもって、その目的以外のことはすべてを忘れ、ただただ没頭できる時間。そして反対に、展示会という晴れの舞台でいろいろなお客様と楽しいおしゃべりを繰り広げ、そこからまた新しい刺激を受けることで、新たな創作意欲やアイデアへと結びついていく・・・。


メリハリがあって、私は何て幸せな仕事をしているのだろうと思います。

人生を送る上で、指針のようなものはありますか?

ことわざや四字熟語で言い表せるような好きな言葉は、特に浮かんでこないのですが、自分の経験上、『命はいつか終わるもの。だから今を楽しみましょう!』というような想いはありますね。


仲本京子オーナーとアクリル画

そのきっかけはある病気を患ったことに因ります。一ヶ月くらいの入院生活の中で、いろいろ考えさせられましたから。


当時はイラストの仕事をしていて、沢山の依頼をもらっていた中で倒れてしまいました。何も出来ずにベットの上で寝ているだけの毎日を過ごすうち、実は仕事も子育てもギュウギュウに詰め込んでしまって、何もかも楽しんでいなかった自分に気が付いてしまったんです。そしてその挙句がこの入院生活・・・。


このままではいけない。精一杯やりながらもそれを楽しんで、「充実している!」と心から言える自分になりたい。そう思いました。

だから退院後、まずはいろいろな人のところへ訪ねて回って、改めて良い人間関係を築いていくことから始めました。そこから、人生を精一杯そして楽しく過ごすことが出来るなら…と思いました。

これからの抱負と、これを見ている方々にメッセージをお願いします

これからもずっと絵を描き続けていく、ということが一番大きな抱負。それでそのために、今までは積極的に外の世界(特に外国)へ出かけていく、ということを主流にしていました。しかし最近は、自分の身の回りにも目を向けてみようと思うようになりました。例えば国内で人のつながりを大切にしながら、まだ出会っていない面白いものを見つけていきたい。さらに、自分が興味を持っていること以外の世界にも目を向けていくことで、創作活動にプラスになるように結び付けていきたいですね。


KYOKO ART Gallery 正面

メッセージとしては、「アートを気軽に楽しんで下さい。」ということを申し上げたいです。創るも良し、観るも良し。『アート』と言ってしまうと、何だか難しくて近寄りがたいと思う方が多いと思います。ですが結局のところ、自分にとって例えばこの絵が『好きか嫌いか』、という判断基準で良いと思います。


アートをそんな感じで簡単に捉えていただくために、当ギャラリーへも気軽に足を運んで下さい。画廊というと、絵を買う目的がないと行きにくい、というようなイメージをお持ちの方もいるのではないでしょうか。でもそのようなことはありませんよ。営業時間中はいつでもご自由にご覧下さい。

【取材後記】


今回インタビューさせていただいた仲本京子オーナーは、画家としての顔以外にも、新聞や雑誌のエッセイを書かれていたり、カルチャースクールの講師・ラジオパーソナリティ・TVのコメンテーター、そしてさらにはCMに出演されるなど、幅広い活躍をなさっている方なのです。


しかしモノを創作するという意味において、恐れ多くも同じにおいを感じてしまった私は、自分が日頃から抱えていたある悩みを、相談の形でぶつけてみました(何を相談したのかは秘密…)。すると仲本オーナーは、その悩みに共感して下さった上に、貴重なアドバイスまでして下さったのです。私は、この感激を何と言って文字に表したら良いのか分かりません。


あえて言わせてもらえるなら、インタビューを終えた私の心は、その日の青空と同じようにどこまでもどこまでも青く澄み渡っていました。

※インタビュー企業の詳細は企業紹介ページにて確認できます。

KYOKO ART Gallery(キョーコアートギャラリー)→


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